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ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)のご紹介

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ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)とは

HPSは、遊びを使って医療と関わるすべての子どもを支援する、イギリス発祥の専門職です。

HPSは子どもに何かを指導するのではなく、伴走者、パートナーとなり、医療に対する不安や痛みを軽減し、医療を前向きに捉えられるよう支援します。

HPSが提供すること

  • 治療を受ける子ども達に遊びを提供し、不安を軽減します。
  • 治療を受ける子ども達が自分の受ける治療について理解できるよう、遊びを使って準備や振り返りをします。(プレイ・プレパレーション)
  • 子ども達が処置の間に感じる怖い思いや痛みを軽減できるよう遊びを使って支援します。(ディストラクション・セラピー)
  • きょうだいや保護者、家族も視野に入れた遊びのプログラムを計画し、個別支援を行います。
ピラミッド図:上からきょうだいのサポート、個別支援、手術や処置後の遊び、ディストラクション・セラピー、プレイ・プレバレーション、日常の遊び、治癒的遊び
HPSの専門技術

子どもにとっての遊び

子どもにとって遊びは、すべての「始まり」の活動です。

子どもは遊びながら学び、遊びながら成長します。

遊びは子どもの権利であり、生きる力です。

遊びは子どもが最も理解できる「言語」でもあります。遊びを用いると、自分の受ける医療行為の理解や心の準備がしやすくなります。

遊びそのものが癒しの力です。

また、遊ぶことでお互いを知り、信頼関係を築くことができます。

病院に遊びがあることの効果

平常な状態を作り出す

非日常な事柄の多い病院で、日常的に親しんでいる遊びを取り入れることで「いつもの自分」でいられるようになります。

不安感の減少

受け身になりがちな病院での経験の中で好きな遊びができることは自己コントロール感を回復します。また、遊びの中で不安な気持ちを表出できることもストレスの発散や不安感の減少につながります。

コミュケーションの促し

遊びはコミュニケーションを促します。一緒に遊び、経験を共有すること、共感することは信頼関係のはじめの一歩。子どもは遊びの中で気持ちを表現し、相手の気持ちを受け取ることができます。

治療に対する準備としての遊び

子ども達の感じる恐怖や不安は、「分からない」ことが大半です。自分が受ける医療行為がどのよ

うなものか、なぜ必要なのかを、一人ひとりの理解や発達の段階に合わせて理解できるように支援します。子ども達は「なぜ?」「なに?」が分かり納得できると、やりたくない気持ちに折り合いをつけ、主体的に治療に向かう力を発揮します。

治療場面で遊ぶことで、子ども達が不必要な痛みや恐怖を感じないように支援します。治療や処置を「やる、やらない」は選択できませんが、使う遊びやツール、処置をする姿勢などを自分で選ぶことで不安を乗り越えることができます。「こうしたらできた!」という成功体験は、子ども達の自信になります。

遊びを通して、受けた治療や処置を振り返り、誤解があれば正しく理解できるようにします。

こんな「困った」はありませんか

  • 子どもが手術を受けることになったが、どうやって説明したらいいのかな?
  • 処置や検査をとても嫌がるけれど、どうしたらいいのかな?
  • 「こわいこわい」と言うけど、何が怖いのか分からない。
  • 診察中、子どもの様子が気になってお医者さんにゆっくり相談ができない。
  • きょうだいに、どう説明すればよいか分からない。きょうだいにはいつもさみしい思いをさせて心苦しい。

当センターでの支援

外来・検査

待合い室やプレイルームで一緒に遊び、リラックスして診察に迎えるようにします。また、様々なツールを使い、身体のことや診察についての理解につながる遊びもします。

診察室では、保護者の方が十分に主治医と話せるよう、一緒に遊びます。遊びの中で見えた子どもの様子や、やりとりについても共有します。

その日の診察の流れについて、一人ひとりの理解しやすい方法で伝え、見通しをもちやすくします。

治療や採血、レントゲン等の検査の必要や、何をするのかを伝えます。(プレイ・プレパレーション)また、処置に恐怖や拒否がある場合は、痛みから気を逸らす遊び(ディストラクション)を提供します。

写真:プレイ・プレパレーションツール1
写真:プレイ・プレパレーションツール2
写真:プレイ・プレパレーションツール3
写真:プレイ・プレパレーションツール4
写真:採血などの処置への不安を乗り越えるためのディストラクションツール

医療的ケアについて理解する支援の関連ツールです。本人だけでなく、きょうだいやお友達の理解にも使えます。

写真:医療的ケアについて理解する支援の関連ツール1
写真:医療的ケアについて理解する支援の関連ツール2

手術の準備

手術の必要性や何をするのかを、子ども達が怖がらないよう、納得できるよう遊びを通して伝える計画を立てます。主治医、保護者の方と相談しながら進めます。他院で手術を受ける方にも可能な範囲で支援します。

手術の開始を待つ時間は、不安が大きい時間です。リラックスできる遊びを提供するとともに、術後の遊びについて相談することは、手術は必ず終わり「必ずまた遊べる」という安心感につながります。

子ども一人ひとりに合わせ、分かりやすいツールを手作りします。

写真:手術や治療を理解する遊び1
写真:手術や治療を理解する遊び2
写真:手術や治療を理解する遊び3

手術前にリラックスして過ごせるよう、遊びを提供します。不安の大きい手術にも、選択できることがあると、主体的に向かえるようになります。

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